こくえい不動産調査

調査コラム

調査コラム3

●違反建築と住宅ローンの関係(7/19/2006)

中古不動産の仲介を手がけていると、いわゆる違反物件(建ぺい率や容積率のオーバーが一番多い)を扱うことは、結構あります。違反建築というと、なんだか「アウトロー」のイメージを持たれるかもしれませんが、たとえば建物が建築された後で増築をしたり、一昔前は追加工事含みで容積率をオーバーして建てられたものもたくさんあります。

調査コラム3写真 写真は容積率オーバーの中古一戸建てですが、周りの家から見ても、明らかに建物の大きさが大きく、バルコニーが出っ張っているのがわかります。これは、建築当時から容積率がオーバーしていますが、この当時はあんまりウルさくなかったみたいです。

不動産の取引の場面では、違反物件の場合には、重要事項説明書の中に「本物件建物は、建築基準法に定める建ぺい率・容積率・用途・建物の高さの制限の抵触するものであり、特定行政庁から是正措置を命じられることがあります。また、増・改築、再建築の際には、現在と同規模の建築物は建築できない場合があります」と書きます。後段の、(現在と同規模の建築物は建築できない〜)は当然としても、前段の「是正措置」というのは、ほとんど聞いたことがないですね。建ててしまった建物を取り壊すのは忍びないのか、あるいは固定資産税の観点(建物の床面積)から、税収をちょっとでも増やすという暗黙の了解があるとの、まことしやかなお話とかありますが、よほどの違反建築でも、それを直せというのは、あまり聞いたことがないです(だからといって、絶対ないと言う訳じゃないですけど)。

ところが、違反物件を住宅ローンで購入するとなると、話は別です。というのも、各銀行とも違反物件の取り扱いにはナーバスになってきており、いままでの「セオリー」が通用しなくなってきている感じです。

「セオリー」とは、たとえば「信託銀行は違反物件に寛容だ」とか、「○○銀行は容積率オーバー130%まではOKだ」といったようなことで、実際各銀行によって審査がまちまちで、某銀行は容積率110%まで、違う銀行は120%までOKだが、お客様の属性によってはさらに数%の上積みも可能、バリバリの都市銀行よりもやや地方銀行系や信託・信金系のほうが強くて、リテールの住宅ローンの取り組みを目指して頑張って(ローンを)出してくれるところもありました。

しかし、最近金融庁の検査や監督が厳しくなって、このような違反物件の審査が厳しくなってきているようです。コンプライアンスの絡みなんでしょうか。以前では、住宅ローンが取り組める程度の違反物件が、取り組めなくなってしまったと聞くようになりました。これは、裏を返すと違反物件は「売りにくい」(住宅ローンがつきにくいので、購入者が限られてしまう)ということです。これから、違反物件を売りに出す方は、物件審査で住宅ローンが出るのかどうかちょっと調べておく必要があるかもしれませんね。ちなみに、新築物件では住宅ローンは基本的にどこも出ません。「基本的に」というのは、例外的にドコかは出すということではなく、「脱法的に」出させる方法もないとはいえないというだけで、もちろんおススメできません。



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